ちょっといい話4
色彩の秘密part2 日本人と和室について
日本人の生活スタイルの変化に伴い、「このままでは和室がなくなってしまうのでは…」と心配されてきましたが、どんなマンションでも一部屋くらいは和室を作ってしまいます。それは、日本人にとって和室は「色彩感覚」と「美学」の原点だからではないでしょうか。というのは、和室全体を100%として、聚楽壁、天井の板、檜の柱、畳表など視空間の70%が全部肌色と同じベージュ系で構成されています。これを測定しますと反射率が50%、日本人の皮膚の反射率も同じ50%で、とてもなじむのです。これは、日本人にとって和室は、緊張をときほぐし気持ちをリラックスさせてくれる、とっても居心地がよい空間だといえます。

和室の内装は、色数を減らし、明度や彩度を抑える事によって他の色を引き立てています。つまり、「それ自体を見る色ではなく、他の色を見るための色」すなわち「捨て色」で構成されています。しかし、その「捨て色」をまた引き立てる色があるのです。それは、「ふすま」や「障子紙」の白。白はベージュ系の室内を美しく引き立て、これが息抜きになっています。では、「捨て色」は何を引き立てるかというと、それは「和服をお召しになった女性の姿」を美しく見せるための工夫だったんです。ですから、和室での女性は神々しく見えます。
「捨て色」はそれだけで癒しの色であり、くつろぎをもたらし、ストレスを解消させてくれる色でもあります。日本人にとって和室は、そこに帰って行きたいという気持ちを起こさせてくれる、特別な場所なのかもしれません。
毎日の生活に役立てていただければ幸いです。

 
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